一般的に、難易度も高くなく、お金の知識をつけたい人の最初の第一歩として知られるファイナンシャルプランナー資格。それも1~3級まであり、まずは3級から目指す人が多いかと思います。
勉強時間がある程度少なくても、仕事をしながら独学で資格取得も叶う比較的ハードルの低い資格という印象ではないでしょうか。
かくいう私もそうでした。
考えの甘さが失敗の要因。資格を取得するということに対する意識や自覚についてお伝えしていきます。これを読んで、ファイナンシャルプランナー3級試験不合格にならないよう、対策を行っていきましょう。
FP3級試験に落ちる人もいる!簡単そうで意外と知らない現実
「ファイナンシャルプランナー3級資格」というのは、合否の判定があり、基準を満たした者にのみ与えられる資格です。
ネット上での評判は、「誰でも受かる!」や「簡単」「1週間勉強しただけで合格!」などの口コミも。
それらを鵜呑みにしてしまっては不合格間違いなしです。しっかりと勉強して努力したからこそ資格が得られるわけですから、そもそも誰でも受かるのであれば、資格である意味がありません。
では、なぜそれほどまで簡単に合格できるかのように書かれているのか、理由をお話していきます。
合格率が高い
ファイナンシャルプランナー3級試験の合格率を表にまとめてみましたので、年に3回行われるファイナンシャルプランナー試験の過去の結果をご覧ください。
2021年1月 | 2021年5月 | 2021年9月 | 2022年1月 | 2022年5月 | |
学科合格率 | 87.92% | 83.25% | 84.69% | 87.01% | 83.37% |
実技合格率 | 86.53% | 76.65% | 80.50% | 90.75% | 90.33% |
上記の表を見る限り、ファイナンシャルプランナー3級の合格率は高めで、やはり受験者のほとんどが合格していることが分かります。しかし合格率が100%ではないことから、毎回一定数の受験者が不合格になっています。つまり、油断していると不合格になる可能性が十分にあるということです。
また、試験はマークシート形式ということもあり、これも容易さを感じさせる一因だと言えるでしょう。
FPで学ぶ内容が実生活で経験する事が多いのでイメージが付けやすい
ファイナンシャルプランナー試験の学習科目は、「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業継承」の6分野に分かれており、実際の日常生活で経験する保険、住宅ローン、医療費、税金などについて学びますので、経験からイメージしやすい分野が多いことから、簡単そうな印象を持つのです。
しかし実際に学習していくと、細かい数値や難しい用語、日常では使わないような計算式の暗記などもあり、先ほど抱いていた簡単そうな印象とはかけ離れている場合もあります。安易な気持ちで始めては、途中で挫折する可能性があるので注意が必要です。
FP3級試験に落ちる原因とは?不合格になる前に知っておきたい不合格の原因3選
とはいえ、ファイナンシャルプランナーを目指す人であればきちんと計画を立てて準備する人がほとんどです。しかしそれでも不合格となってしまう人は一体何がいけなかったのでしょう。そこで、ファイナンシャルプランナー3級試験に不合格となってしまう原因を3つ紹介していきます。もちろん、ファイナンシャルプランナー3級に落ちた私の考えられる原因も含まれますので、ぜひこれを読んで、私のようにならないよう努めて下さい。
勉強不足
ネットに出ている、「1日1時間の勉強だけで1週間で合格!」なんていう口コミを鵜呑みにし、自分も同じように1週間で合格できると思ったら大間違いです。そもそも人間の脳のキャパシティは人それぞれ違いますし、全くの初学者なのか、または仕事などでの実務経験があるのかにもよりますよね。
不動産関係の職に就いている人であったり、相続を経験していたり、保険の外交員かもしれません。そういった背景を知らずにネットの口コミだけで判断するのはやめましょう。
自分に合った勉強法で、最高の結果を出せる学習法を見付けて下さい。
FPについてよく知らなかった
ファイナンシャルプランナーには2種類あります。それは「AFP資格」と「CFP資格」です。この違いは、
AFP資格は、FPとして必要かつ十分な基礎知識を持ち、相談者に対して適切なアドバイスや提案ができるFP技能を習得した者に与えられる資格です。
日本HP協会
CFP®資格は、北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニアを中心に世界25カ国・地域(2022年3月現在)で導入されている、「世界が認めるプロフェッショナルFPの証」で、FPの頂点とも言えるものです。
日本FP協会
というように、CFP資格を目指すのであれば、AFP資格を持っている、CFPエントリー研修を受講している、通算で3年以上の実務経験がある、などの条件が必要です。
なので、一般にファイナンシャルプランナーと言えば「AFP資格」のことを指します。
試験概要を知らない
ファイナンシャルプランナー試験というのは、学科試験と実技試験に分かれており、基本的にはマークシート形式です。
午前中の学科試験は〇✕問題が30問、三者択一問題が30問あり、合計60問を120分で解きます。60%正答できれば合格、午後の実技試験は60分で試験実施機関から選択でき、金財であれば「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」の中から選択、FP協会であれば「資産設計提案業務」を受験します。
金財は50点満点で30点以上、FP協会は100点満点の60点以上で合格となります。
実は私、FP協会で受験したのですが、学科試験と実技試験で分かれていることを知らなかったのです・・・
全体的にテキストは勉強していたのですが、学科と実技に特化した試験対策というものをしてこなかったため、学科試験は合格したのですが、実技試験に落ちてしまいました。
合格した学科試験のほうは、数年の間であれば免除されるので、私の場合は実技試験をリベンジしました。
しっかりと万全な対策をして受験に臨みましょう
ファイナンシャルプランナー試験は比較的容易な試験と言われていますが、甘い考えで受験をすると痛い目に遭うので注意が必要です。自分の力を過信せず、しっかりと勉強をしておく事はもちろん、受験科目や試験時間、出題形式までしっかりと把握しておくことをおすすすめします。
試験会場は自分の希望した県内のさまざまな場所になりますので、公共交通機関を使うのであれば不測の事態に備えて早めに会場入りしておくとよいでしょう。何かあって焦ってしまっては、いつもの力が十分発揮できないこともありますので、気持ちに余裕があったほうが良いですよね。
まとめ
今回、ファイナンシャルプランナー試験に落ちた自分の実体験をもとにお伝えしてきました。大切なことは下記の3つです。
FPのことをまず知る
勉強不足だとFP試験に落ちる
試験概要は把握しておく
簡単に合格すると思っていても、意外と難しかったり、甘く見ていて失敗したり、というようなこともありますので、何事も万全の体制で挑みましょう。